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AKB商法を実は非難できないこれだけの理由 視聴形態が多様な時代の音楽チャートを考える

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  • 常見 陽平 千葉商科大学 准教授、働き方評論家
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礒崎:昨年、アメリカのビルボードチャートディレクター、Silvio Pietroluongoさんが来日したとき、彼は「(チャートがなければ)それはカオスだよ」と言っていました。複数形態の販売は、そんなカオスな状態を増長している側面も、確かにあるでしょうね。今の日本の音楽市場に対応するためにも、今回、ビルボードジャパンでは、Hot100のリニューアルと、新しいサービスの開発を実施しました。

チャートを深堀りすると見えてくるもの

常見:チャートを見る際に、気をつけるポイントはありますか?

礒崎:たとえば、音楽チャートで言うなら、ベスト100の圏外に注目すると面白いと思います。ブレーク寸前のアーティストがいたりしますから。

常見:なるほど。そういえば、以前、ネットニュースの企画で、ヒットチャートからAKB48系とジャニーズ系を外してみるというのをやってみたことがあるんです。シングルもアルバムも、意外な若手がブレークしつつあることに気づきました。このチャートを、音楽ビジネスにかかわる人はどう活用したらいいでしょうか。

礒崎:アーティストをマネジメントする人間は、これまでCDのセールスやライブの動員数に注視してきたと思います。それとは別の観点でアーティストの影響力を可視化したデータがわかれば、新しいセールスチャンスを見つけたり、売り逃しを避けられたりできるだろうと考えています。

チャート解析サービス「CHART insight」の提供を開始。一般ユーザー向けと音楽業界にかかわる企業向けを用意するという

常見:レコード会社という軸で見れば、どの会社がどういったプロモーションに得手不得手があるのかもわかるのでは?

礒崎:データを集めて、ノウハウ化すれば各レコード会社の強みや弱点を可視化することも将来的にはできるでしょうね。今月からはこれらの複数のデータの関連性を示すため、チャート解析サービス「CHART insight」の提供も開始しました。

一般ユーザーに向けた無料版と有料版、そして音楽業界にかかわる企業に向けたフルスペック版があります。これを活用すれば、アーティストの楽曲がどんなタイミングでどんなふうに話題になるのか、ビルボードのデータを基に分析することが可能になりました。

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【「売れている」だけでチャートを論じられない時代】

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