人民元建て「点心債・熊猫債」の発行が急増の背景 資金調達コスト低下と利便性向上が追い風に

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アメリカとは反対に、中国の金融政策は緩和局面にある。中国人民銀行(中央銀行)は2023年に2回の利下げを実施し、政策金利を合計で0.25ポイント引き下げた。それに伴う長期金利の低下により、人民元建て債券の発行を通じた資金調達に割安感が生じた。

中国人民銀行は人民元の国際化を推進するため、国際通貨としての利便性向上を図っている。写真は北京の本店ビル(同行のウェブサイトより)

それだけではない。人民元の国際化を推進する中国金融当局の政策対応により、国境を跨いだ投資の利便性が年々改善されていることも、人民元建て債券市場の拡大に寄与している。

人民元の国際化をさらに推進

本記事は「財新」の提供記事です。この連載の一覧はこちら

「中国は金融市場の対外開放を引き続き進めている。人民元建て債券は(ボラティリティが小さく)価値が安定した金融資産として、海外投資家にとっての魅力が高まっている」。中国人民銀行総裁の潘功勝氏は、2024年1月の記者会見で、そう述べた。

中国人民銀行は今後も、オフショア人民元市場の発展(を通じた人民元の国際化)を積極的に支援する方針だ。副総裁の朱鶴新氏は上述の記者会見のなかで、オフショア人民元市場のハブとして香港市場の機能を強化する必要性を強調した。

(財新記者:王石玉、王力為)
※原文の配信は2月6日

財新編集部

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Caixin

2009年設立の財新は中国の経済メディアとして週刊誌やオンライン媒体を展開している。“独立、客観、公正”という原則を掲げた調査報道を行い、報道統制が厳しい中国で、世界を震撼させるスクープを連発。データ景気指数などの情報サービスも手がける。2019年末に東洋経済新報社と提携した。(新型肺炎 中国現地リポート「疫病都市」はこちらで読めます

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