通勤快速廃止で炎上、京葉線ダイヤ「3つの疑問」 快速の各駅停車化で「混雑の偏り」は解消する?
このような反発は予想していなかったのか。JR東日本千葉支社に質問すると、「とくに蘇我以遠の通勤快速や快速をご利用されているお客さまからはご意見を頂戴することは想定しておりました」とのことであった。
JRが説明するダイヤ改正の理由には疑問点が3つある。まず1つ目は、通勤快速・快速を各駅停車化する理由の1つに「快速が停車しない駅の利便性を高めること」を挙げている点だ。
快速通過駅は、武蔵野線直通列車と合わせて夕ラッシュ時でも1時間に10本程度の停車があり、決して少ない本数ではない。駅の利用者数も、
これについてJR千葉支社は「便益についてはさまざまな捉え方があることは承知していますが、快速通過駅では、快速列車の運転によりダイヤ調整が困難な場合などで朝の通勤時間帯に最大で22分程度開いているような時間もございます」と説明する。だが、それはもともと本数が少ないラッシュ前の時間帯の例である。また、朝ラッシュ時間帯に通勤快速の影響で間隔が20分も開いていることはない。
混雑の偏りは快速のせいなのか?
2つ目は、混雑の偏重をなくすために快速の各駅停車化が必要だとしている点だ。だが、現状で混雑が偏っているとすれば、一定のパターンで列車が来ない「不整脈ダイヤ」とでも言うべき状況が原因ではないだろうか。
例えば17時台後半~18時台の1時間に10本ある各駅停車を見ると、3〜13分間隔とかなり不揃いだ。快速だけに限ってみても間隔は均等でない。
これについてJR千葉支社は「京葉線は武蔵野線との調整、内房・外房線に直通する特急・快速列車など他線区と比べても多くの調整が伴う線区です。現状のダイヤでは、特に快速等の運行本数が多い時間帯については各駅停車しか停車しない駅をご利用されるお客さまの運転間隔を極力考慮する必要があり、またそれらの列車と特急や快速等とのバランスを考慮する必要があります」としている。
複数線区が複雑に絡むなら、なおのことダイヤパターンやダイヤのサイクル長を統一して調整すべきではないか。例えば、東京メトロ副都心線や東急・相鉄新横浜線が絡むネットワークでは、東京メトロや東急、相鉄など8つもの社局で30分間に各駅停車何本、急行何本といった具合にダイヤを調整して混雑バランスと速達サービスを両立している。運転間隔も度が過ぎるレベルの不均衡はない。
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