中免で乗れるハーレー新型「X350」ヒットの予感 日本向け市販車として過去最小排気量モデル

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水冷並列2気筒DOHC4バルブで、排気量は353ccとなるエンジン。最高出力は36HP/8500rpm
水冷並列2気筒DOHC4バルブで、排気量は353ccとなるエンジン。最高出力は36HP/8500rpm(写真:三木宏章)

X350は、ハーレーダビッドソンから「バイクに何を望むのか?」と問いただされているかのごとく、とてもシンプルなモデルだ。DOHC・4バルブ353ccの水冷2気筒360°クランクエンジンは、8500rpmで36HPを発生。70.5mmのボアに対して、45.2mmのストロークとなるオーバースクエアーエンジンで、トラクションコントロールやパワーデリバリーの選択はない。

アナログ指針を採用したシンプルなメーター。液晶ディスプレイは、その下にあるスイッチを押すことで表示内容を切り替えられる
アナログ指針を採用したシンプルなメーター。液晶ディスプレイは、その下にあるスイッチを押すことで表示内容を切り替えられる(写真:三木宏章)

メーターまわりもシンプルで、メインのアナログメーターにはスピードが表示され、小さなデジタル液晶にはオド、トリップ1・2、エンジン回転数などを小さなボタンで切り替えて表示する。左右のハンドルスイッチの配置関係は、ユニバーサルデザインで、はじめてのライディングでも何ら迷うことはない。新しいハーレーダビッドソンX350は、多くのライダーに受け入れられるマシンと感じた。

X350の気になる点

筆者によるX350の試乗シーン
筆者によるX350の試乗シーン(写真:三木宏章)

しかしながら、気になる点もある。フロントブレーキレバーに関しては、調整幅だけではレバー位置が遠く感じた。また、着座時にシート前方に座ってしまうとシートの薄さが気になった。

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販売面に関しては、最大排気量のV型2気筒こそがハーレーダビッドソンと思うバイク愛好家も多いので、その印象からどう脱却していくかも今後の課題となってくるだろう。新規ユーザーを獲得した場合に、既存のヘビーユーザーとの共存をいかにまとめていくか、ハーレーダビッドソンジャパンの手腕に期待せずにはいられない。

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宮城 光 モータージャーナリスト

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みやぎ ひかる / Hikaru Miyagi

1962年生まれ。1982年鈴鹿サンデーオートバイレースに於いてデビュー3位。直後にモリワキレーシングと契約、1983年鈴鹿4耐で優勝、同年全日本F3クラスとGP250クラスに於いてチャンピオン獲得。1984年全日本F3クラス、F1クラスチャンピオン獲得。1988年HondaのHRCと国内最高峰GP500ccライダーとして契約。1993年より活動の場をアメリカに移し、全米選手権でチャンピオンになるなど、日本だけでなく海外でも活躍。1998年からは国内4輪レースでもその才能を発揮し、翌年の「4輪スーパー耐久シリーズ」ではチャンピオンを獲得する。また、世界耐久選手権シリーズ・鈴鹿8時間耐久ロードレースでは2003年より5年間ホンダドリームレーシングの監督を務めた経験ももつ。2016年には米国ボンネヴィルにおいて4輪車の世界最高速度記録を達成、世界記録保持者。開発車両ではTeam無限のマン島TT参戦車両・2輪電動マシン「神電」の初期からの開発ライダーを担当し2018年時点で5連勝中、2019年もチャレンジする。一方では、警視庁及び企業向け交通安全講話やライディング&ドライビング講師、専門学校講師などのほかに、 日本テレビのMotoGP解説者や雑誌などのメディアでレースやバイクの解説を務めるなど、多方面で活躍中。ホンダ・コレクションホールではホンダ歴代の2輪4輪グランプリマシンの維持管理テストレーサーを務める。無類のラジコン好き。

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