あなたはネット投稿の怖さを知っていますか りそな従業員の芸能人「情報漏えい」の不幸
筆者が一番注目するのは、大倉さんの来店情報の漏えいではなく、西島さんの免許証情報の漏えいです。りそなへの取材では「この点も調査中」として詳しくは答えてもらえませんでした。筆者が知りたかったのは、免許書情報の管理はどうなっているか、という点。現時点での取材で判明したのは、以下の4点でした。
これは中目黒支店だけではなく、りそな銀行全体で行っているシステムだそうです。それを前提に考えると、どうやって免許証情報が漏れたのか、が情報セキュリティの視点から観たとき、大変重要になるわけです。
免許証は、本人の身分確認書として、公的にも認められた認証カードです。その取り扱いが一体どうなっているのかという点が、まさに問われるわけですから、今後の内部調査で是非明らかにしてほしいです。
ネットではりそな批判の声が上がる
すでにネットでは「預金を解約する」「免許証のコピーでサラ金でカネ借りられるし、責任感無し。もう預けない」など、りそな銀行のずさんな個人情報の取り扱いについて、問題視する声が広がっています。
こんな事件が起きると、真っ先に厳しい仕打ちを受けるのが漏えい元企業の従業員。持ち物検査が強化されたり、個人情報の取り扱いが今以上に厳しくなったりと、仕事をしていく上でのプレッシャーがまた一つ増えます。こうしたプレッシャーが、パートやアルバイト、契約、派遣社員への差別感につながらないか心配です。
すでにネットでは、「派遣社員は責任感がないからダメ」だの「アルバイトは仕事に就かせるのはやめろ」といった誹謗中傷がひどいです。こうした事件が起きると、社内での序列、ポジションによって、差別が起きやすくなります。今後はこうした点への配慮が必要かもしれません。
個人情報保護法でいう「従業者」は、正社員だけでなく、パート・アルバイトも、契約社員も派遣社員も、また役員や監査役ですら従業者と位置づけ、差別をしません。
個人情報の教育研修では、正社員もアルバイトも、契約社員も派遣社員も、分け隔て無く実施することになっています。またそれを統括するCPO(チーフ・プライバシー・オフィサー)には、企業の役員を当てることが望ましいと、昨秋経済産業省のガイドラインが変更になりました。
最大の被害者は言うまでもなく、情報を投稿されてしまった関ジャニの大倉さん、俳優の西島さんであるのは明らかです。有名人はプライバシーもなく、今回のような事件が起きると、取引銀行も変えなければならないとか、外出の場所を選ばなければならなくなるなど、心配事がまた一つ増えるわけです。
今後の教訓として、家族にも「絶対会社の話はしない」という風に、決めた方がいいかもしれません。堅苦しい時代ですね、全くと内心では思っていても、思いもかけない有名人に会ったとしても「メディアに話さない」「ネットには流さない」という自覚を、皆さん持ちましょうね。
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