勘違いから一転、新種新属の恐竜を発見するまで ウズベキスタンまで駆けつけて得られた成果

陸上の支配者だったカルカロドントサウルス
ウズベキスタンの地質博物館にあった上顎の化石は、上顎骨と呼ばれる頭骨のパーツである。皆さんにもある、上唇がある部分の骨だ。上顎骨は頭の左右にひとつずつあるが、博物館に保管されていたのはその左側である。
すでに歯は抜け落ちてしまっているが、歯の収まっていた歯槽が合計で8個残されていた。残された上顎骨の長さは24.2センチ。欠けてしまっている部分の長さも考慮して推定すると、元々の長さは46センチほどだったと考えられる。

帰国してから、私は茨城県つくば市にある国立科学博物館の収蔵庫へ出かけた。国立科学博物館なら東京・上野にあるでしょ、と思う方もいるかもしれないが、実は研究者のオフィスや研究施設、そして膨大な数の標本を収蔵する標本室はつくばにある。私の職場である筑波大学と目と鼻の先なのでとても便利だ。
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