「犬食文化」は消えるのか?食べ歩いて見た光景 韓国国会では犬食を禁止する法律が可決された
1月9日、韓国国会で食用を目的にした犬の飼育や屠畜、食肉処理を禁止する法案が可決された。
犬肉を食べることに対する風当たりの強さは、犬を食べる中国やベトナムなどでも見られている。現代社会では「犬は家族の一員である」との考えが浸透する一方で、アジア圏では古くから犬肉を食べることは1つの食文化として根付いてきた。今回は筆者が実際に韓国やベトナムで見た飲食店での犬肉の提供の様子や、現地での反応をお届けしたい。
筆者が初めて犬肉を食べたのは、韓国に短期留学をしていた2018年だ。ソウル中心部では、犬肉を出すお店は限られている。1988年のソウルオリンピックの際に、海外からの批判を避けるために、店の場所が表通りから裏通りに追いやられたためだ。
韓国の犬肉料理「補身湯」を食べてみた
筆者はカナダ人のクラスメイトと、繁華街の明洞から少し北へ行った、鐘路3街(チョンノサムガ)駅の近くで犬肉料理の1つである、補身湯(ポシンタン)を出す店を見つけて、入ることにした。補身湯はニラやエゴマ、ネギがたっぷり入っていて、犬でとったスープにローストビーフのように焼いた犬肉を入れて食べる料理だ。
50席ほどある広い店で、街中にある韓国料理を出すレストランとあまり変わらない雰囲気だった。犬肉は精力がつくと言われていることもあり、店内はほぼ40代以上のアジョシ(おじさん)だったことも覚えている。
ちなみに「補身湯を食べに行く」と、短期留学のサポートをしてくれている現地の大学生に話すと、微妙な反応をされた。やはり犬食文化は、韓国の若者にはあまり受け入れられていないようだった。
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