「ニュース専用アプリの終わり」が始まった Instant Articlesのインパクトとは?

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例えば、ファッション誌がタイアップ記事をInstant Articlesに展開する場合を考えてみよう。この場合にも、メディア側はFacebookに手数料などを支払う必要はない。同時に、広告の計測などに利用するComScore Traffic Creditや、独自のアクセス解析ツールを利用する事もできる。つまり、メディア側はInstant Articlesを自社サイトの飛び地として活用できるのだ。

広告を自社だけで集める必要もない。FacebookがInstant Articles向けに広告を販売するオプションも用意されている。この場合、Facebookは手数料として30%を徴収する。これがFacebookにとっての収益になる。

メディアによってどちらのラインで行くのかは判断が分かれるところだ。トラフィック構築のプラットホームであるFacebookの上でそのまま記事が公開でき、広告収入が得られる仕組みは、メディアにとって魅力的と言えるだろう。

クリエイティブツールの魅力

クリエイティブツールが充実しており、インタラクティブに記事を楽しむことができる

メディア(ニュースサイト)側が、トラフィック、広告の恩恵を受けられるInstant Articles。Facebookは、記事の魅力を演出するクリエイティブの面でも充実したツールを用意している。写真やビデオを見せる仕組みの延長として位置づけられていることもあり、より自由度の高い表現をモバイルデバイスの全画面で楽しめる。

例えば、大きなカバー写真を見せたり、ビデオの自動再生、地図の埋め込み、オーディオコメンタリーなど、電子書籍やアプリのインタラクティブコンテンツを、記事単位で作り込むことができるような仕組みになっているのだ。

速報ニュースであっても写真を魅力的に表現できる。また特集やインタビューの場合は、ビデオやオーディオを織り交ぜて、じっくりと楽しむ編集ができる。グルメの記事であれば、お店の情報を地図で見せることだってできる。

Facebookアプリを離脱しないという読者の不便の解決をしてあまりあるほどの、高い表現力を楽しめるようになる可能性を秘めているのだ。もちろんメディアの側にも、美しい表現で、記事の概念を上回るデジタルコンテンツを、非常に速いスピードでFacebook上に拡散することができ、その影響力は非常に大きいものになるだろう。

その結果、何が起きるのだろうか。

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