「株価が高いから」と投資しなければ好機を逃す訳 大相場が始まってしまえば大底狙いは無理
2022年の大納会(12月30日)の終値は2万6094円。その後、多少のジグザグはありますが、ほぼ右肩上がりに伸びています。2023年10月13日時点の終値は3万2315円ですから、約24%上昇したことになります。
このことから「もう株価は上がってしまっているから、今から始めても無駄なのでは?」と考える人も少なくないかもしれません。
ですが、そんな考え方をするのはやめましょう。いくつかの大型株はもう上昇基調(基調とは相場の大きな流れのこと)に入ってしまっているので、今から大底を狙う(=最安値を狙う)のはそれこそ無理というものです。すでにそんなことを言っている場合ではないのです。
とはいえ、株価は一直線に上がっていくというものでもありません。上がったり下がったりジグザグを描きながら上がっていくので、いったん上がった株価が下がってくるのを待って買うというやり方もあります。これを「押し目買い」と言います。
日経平均で見れば、もうすでに大相場がスタートしているところなので、こういうときは上がったものを買う「順張り」でいいのではないでしょうか。
一方で、下がったものを買う「逆張り」ができるのであれば、中小型成長株の多くは大きく株価が下落していますのでチャンスかもしれません。
景気は繰り返す
正しい投資判断をするには、景気の転換点に気づくことが重要です。景気は経済活動が拡張する「好況」と、収縮する「不況」を交互に繰り返す性質があり、好況→後退→不況→回復→好況……という具合に、「好況」「後退」「不況」「回復」の4つの局面が順番に繰り返し現れる循環的な動きをします。
好況の最頂点を「景気の山」、不況の最低点を「景気の谷」といい、景気の谷から次の谷までを1つの周期でとらえます。また、好況から後退へ、後退から不況へ、不況から回復へ、回復から好況へのそれぞれの過程は、「景気の調整局面」と呼ばれます。