外国人投資家が日本人より日本株に超強気のワケ 22日の日銀植田総裁の会見にはどう準備する?
前回の「日経平均4万円への上昇相場がいよいよ始まった」(9月4日配信)では、結論として「10月よりも前に買いの作業を終えてほしい」と訴えた。
もちろん、先行きの日経平均株価を「4万円だ」「5万円だ」と唱えたところで、目先は今年の7月3日につけた33年ぶりの高値3万3753円を抜かなければ何も始まらないのは明らかだ。「10月よりも前に買いを終えてほしい」としたのは、逆に言えば「7月高値を抜くのは10月だ」という意味を含んでいた。
しかし、先週の木曜日と金曜日、9月14~15日の強さは予想以上だった。日経平均はこの2日間で826円高となり、3万3000円台に一気に乗せ、前出の7月高値に迫った。
銀行などバリュー系の大型株が主導する相場が続いているということもあり、すでにTOPIX(東証株価指数)は日経平均よりも早く今年の高値を更新している。だが、ハイテク系銘柄が多い日経平均で、今の経済環境を考えると、「不安はあっても明確な買い材料がないのに、なぜこんなに高いのか?」と、兜町では議論沸騰である。
日経平均は「明確な買い材料がなくても安心」?
こじつけようと思えばいくらでも材料はあるのだが、意見の大半を占めつつあるのが「安全パイ」というキーワードだ。
つまりは「日本に対する相対的優位性を再認識した外国人投資家が、夏休みを切り上げて市場に戻って、先物買いに動いたのではないか」ということだ。確かに「景気低迷の中国」「スタグフレーション(景気停滞下の物価上昇)の欧州」「利上げ継続のアメリカ」に対して、日本には大きな不安がない。
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