実家から車で1時間ほどの距離に住んでいた松尾社長はある日、母親に電話で「今すぐ帰ってきて」と呼ばれた。急いで向かうと、棟吉さんが廊下で倒れていた。母親が体に寄りかからせてトイレまで連れて行こうとして転倒し、ベッドまで戻せなくなっていたのだ。
棟吉さんは起き上がれず、ただ静かに泣いていた。教育熱心で厳しかったという父親が、初めて見せた弱さだった。「自分で何もできないって、本当につらいのだなと知りました。きっと言いたいことがたくさんあったと思います」(松尾社長)。
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