東急・堀江社長、田園都市線Qシート「いつかは」 新横浜線から渋谷戦略まで直撃インタビュー
――転移の動きがスローというのは、たとえば、今までは横浜でJR線に乗り換えて都心方面に向かっていた相鉄線の通勤客が新横浜線に転移するという動きが想定ほどではない?
試しに新横浜線に乗って「これは便利だ」と感じていただいても、会社に申請すると「いいよ」という場合もあれば、運賃が割高になるケースでは「だめ」という会社もある。そこは時間がかかる。
――東横線や目黒線を使って新横浜に行く人は、今までは菊名でJR横浜線に乗り換えていましたが、新横浜線を使うことで時間が短縮され運賃も安くなり便利になりました。でも本数が少ないと感じます。
コロナ禍のときに作ったダイヤなのでそこは今後改善していく必要がある。実際の需要を見ながら調整していく。次のダイヤ改正のときには少し手を入れる方向で検討している。
――個人的に思うことも1つ。自由が丘から新横浜に行く場合、ホームで新横浜に直通する列車を待っているよりも、その前に来る元町・中華街行きの特急や急行に乗って武蔵小杉などで目黒線から来た新横浜方面に行く列車に乗り換えるほうが早く着きます。自由が丘で「新横浜にお急ぎの方はこの列車に乗るほうが早く着く」とアナウンスしてはどうでしょう。
東横線と目黒線はダイヤ上では乗り換えができるようになっていたとしても、実際には東横線と目黒線の連絡はしていない。だから東横線が遅れると目黒線に間に合わないということは起こりうる。ただ、アナウンスについては少し議論してみる。
「Qシート」田園都市線導入の可能性は
――新綱島駅直結の超高層複合建物「新綱島スクエア」ができました。東横線の綱島駅とも近いですし、このエリアの利便性をどう高めていきますか。
綱島は鉄道とバスの結節点。ここから東急バス、川崎鶴見臨港バス、横浜市営バスが多方面に向けて運行している。ただ、街が開発されたのはかなり前なので、今回をきっかけに再開発の機運が高まっている。
現在バスターミナルが綱島駅1カ所に集中しているが、新綱島駅にバス乗り場が新設されたことに伴い、臨港バスと横浜市営バスのすべての系統と東急バスの一部の系統が12月23日から新綱島発着となる。このような動きが進めば、周辺道路の混雑緩和やバス運行の定時性、新綱島駅の乗り換え利便性が向上し、綱島エリア全体が交通結節点として機能強化される。
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