福岡・博多と長崎の間がつながらないまま。地域分断では誰も得しない。
コロナ禍収束で、人々の移動が復活し、新幹線需要も回復の一途をたどっている。
『週刊東洋経済』12月9日号の特集は「無敵の新幹線」。ビジネスパーソンの移動にはなくてはならない新幹線の「強さ」やサービス、技術力、そしてリニアなど今後の見通しについてリポートする。
2022年9月に開業した西九州新幹線は、武雄温泉と長崎の間の66キロメートルを結ぶ。新幹線としては全国で最も短く、既存の新幹線網のどこにもつながらない、異例の存在でもある。
九州最大の都市である福岡市から長崎市へ向かう場合、まず博多から在来線特急「リレーかもめ」に乗車しなければならない。実際には武雄温泉行きだが、行き先には長崎と表示される。
武雄温泉に到着すると、同じホームの真向かいで、長崎行きの西九州新幹線「かもめ」が乗客を待っている。乗り継ぎ時間は約3分。JR九州はこの対面乗換方式の利便性をアピールする。博多─長崎間の最短所要時間は、従来の在来線特急に比べて約30分短い1時間20分。このうち新幹線の乗車時間は23分しかない。
西九州新幹線の開業1年の利用者数は約242万人。長崎県中心にご祝儀ムードが一段落した沿線は今どうなっているのか。
大いに潤っているのは長崎県
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