開業で東京流出が進む可能性も。福井の駅前では再開発が活況。
北陸新幹線が2024年3月16日、福井県の敦賀まで延伸する。石川県には小松、加賀温泉の2駅、福井県には芦原温泉、福井、越前たけふ、敦賀の4つの新幹線駅が誕生する。
延伸区間は約125キロメートル。北陸新幹線は1997年、東京─長野間にて長野新幹線の名称で運行がスタート。15年3月に金沢まで延伸し、途中に飯山、上越妙高、糸魚川、黒部宇奈月温泉、富山、新高岡の各駅が設置された。
当時、金沢延伸で東京─金沢間が2時間30分を切るようになり、開業前よりも約1時間20分の短縮となった。鉄道建設・運輸施設整備支援機構が20年3月に公表した事後評価報告書によると、富山、石川両県と首都圏の地域間流動量は、どちらも約1.5倍に増加。インバウンド(訪日外国人観光客)需要の回復で金沢駅前は連日、大型のスーツケースを携えた観光客でにぎわっている。
延伸効果でタワマンも
現在、福井県内ではこうした新幹線延伸の効果を見込み、開業への準備が各地で進んでいる。
福井駅西口。かつて小規模な建物が密集した「三角地帯」と呼ばれる駅前電車通り北地区では、再開発組合による工事が進められ、27階建てで県内最高層という高さ約120メートルのビルが出現した。米マリオット系列のホテルやオフィス、商業施設などがオープンする予定になっている。エリア内では北陸最高階をうたう28階建てのタワーマンションも建設中だ。
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