中国テンセント「成長トレンド復帰」が示す底力 リストラ経て稼ぐ力を強化、AIの導入も着々

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事業セグメント別の業績を見ると、7~9月期はオンラインゲームを中心とする「付加価値サービス」が前年同期比4%増の757億4800万元(約1兆5737億円)を売り上げ、総売上高の49%を占めた。

そのうちオンラインゲームに関しては、海外市場向けが前年同期比14%増の133億元(約2763億円)と、総売上高を上回る伸びを見せた。一方、国内市場向けは同5%増の327億元(約6794億円)だった。

ゲームのタイトル別では「絶地求生(PUBGモバイル)」の売り上げが回復し、「勝利女神:妮姬(勝利の女神:NIKKE)」、「VALORANT」、「トリプルマッチ3D」なども好調だった

独自の生成AIを顧客に開放

ゲーム以外の基幹事業では、オンライン広告事業の売上高が257億2100万元(約5344億円)と前年同期比20%の伸びを記録。また、フィンテック・法人サービス事業は520億4800万元(約1兆813億円)と同16%増加し、好調ぶりが目立った。

テンセントは広告素材を自動生成できるAIツールを顧客に提供している(写真は同社のデモンストレーション動画より)

世界的な注目分野であるAI(人工知能)に関しても、テンセントは既存サービスとの融合を着々と進めている。同社は9月7日、独自開発した大規模言語モデル(生成AI)の「混元(フンユエン)」を発表。これまでに180を超える社内業務で利用可能にし、社外の企業顧客への開放も始めた。

本記事は「財新」の提供記事です

例えば、テンセントの広告主は混元のAIコンテンツ生成ツールを利用して、テキストの指示により(イメージ画像などの)広告素材を自動的に作成できる。また、既存の広告素材を適切に組み合わせることで、さまざまなサイズの広告を自動生成することも可能だ。

(財新記者:関聡)
※原文の配信は11月15日

財新編集部

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Caixin

2009年設立の財新は中国の経済メディアとして週刊誌やオンライン媒体を展開している。“独立、客観、公正”という原則を掲げた調査報道を行い、報道統制が厳しい中国で、世界を震撼させるスクープを連発。データ景気指数などの情報サービスも手がける。2019年末に東洋経済新報社と提携した。(新型肺炎 中国現地リポート「疫病都市」はこちらで読めます

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