「認知機能の低下」訴えるアメリカ人が増えた理由 原因はおそらくコロナ後遺症による脳損傷

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認知障害は「長期コロナ感染症の特徴」だと、VAセントルイス・ヘルスケアシステムの研究開発責任者で、セントルイス・ワシントン大学の臨床公衆衛生研究者でもあるジヤド・アル=アリ医師は話す。

研究によると、新型コロナウイルスに感染した人のおよそ20〜30%は数カ月後に、軽いものから重いものまでを含めて、何らかの認知障害を抱えると推定されている。

研究ではまた、長期コロナ感染症の患者では、セロトニンのレベルの低下など、認知機能に関連した明らかな生物的変化がウイルスによって引き起こされることも明らかになっている。

「これは単なる(ブレイン)フォグではなく、基本的には脳損傷だ」。テキサス大学サンアントニオ健康科学センターでリハビリテーション科の責任者を務めるモニカ・ベルドゥスコ=グティエレス医師は、そう語る。「神経・血管系に変化があり、炎症もある。MRIでも変化が見られる」。

メンタルが回復しても記憶力は戻らず

年齢が比較的若い層は、年齢が高い層に比べ、かなり大きな心理的苦痛を経験しているようだ。メンタルヘルスの不調は認知障害と関連づけられている。

ギャラップの調査によると、うつ病の発症率はパンデミック前ではどの年齢層でも似たような水準だったが、パンデミック期間中に45歳未満の成人でうつ病の発症率が急激に上がった。それより上の年齢層では変化は見られなかった。

 ニューヨークで俳優をしている34歳のクリステン・カーボーンさんは、パンデミックが始まると不安とうつが急激に悪化して、記憶力が低下し始めたと話す。

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