宝塚「法的正当性に終始」で遺族を否定した悪手 組織へ忖度、聞き取り調査の有効性に疑義
宝塚歌劇団は、劇団員死亡事件について、外部委員会の調査結果をもとに会見しました。パワハラ、いじめとされる行為の有無、また過重労働に関する見解とその公表のあり方について、どう評価するべきしょうか。
底冷えする会見
会見は冒頭、理事・制作部長による外部弁護士の調査報告説明から始まりました。この時点で、冒頭に理事長からのお詫びの言葉はあったものの、あいさつ程度の長さでもあり、かなり機械的な印象です。30分近い調査結果報告に続き、再度、理事長が被害者だけでなくファンへのお詫びも述べたうえで質疑応答に進みました。
ジャニーズ会見時のように大荒れとなる場面もなく、淡々と質疑応答を含め2時間を超える会見は終わりました。調査報告では、「パワハラ、いじめ行為は認められなかった。過剰労働については、安全配慮義務に反していた」という認識が報告されました。宝塚歌劇団・木場健之理事長は、その責任を取って12月に退任する旨も発表しました。
その様子は、急に寒くなった時候のように冷たく感じました。質疑応答になってもその温度感は変わらず、怒声もないまま静かに終了しました。はたして、この会見は成功だったでしょうか?
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