「『一帯一路』沿線国のバイヤーは、一般的には買い付けの規模が小さい」。財新記者の取材に応じた複数の出展者は、欧米諸国のバイヤーとの違いをそう話す。主催者発表のデータによれば、「一帯一路」沿線国のバイヤーによる成約額は122億7000万ドル(約1兆8389億円)と、前回のわずか2%増しだった。
今回の広州交易会で、外国人バイヤーの来場が大幅に増えたにもかかわらず輸出成約額の伸びが小幅だった背景には、こうした事情があったとみられる。
とはいえ、先行きについては明るい兆しが出ている。広州交易会の広報責任者を務める中国対外貿易センター副主任の徐兵氏によれば、外国人バイヤーからの工場見学の希望や生産余力の問い合わせが増えており、今後の輸出契約の増加が見込まれるという。
輸出先の在庫消化が一巡か
「買い付け意向を持つ外国人バイヤーの多くは、広州交易会の閉幕後に(取引先候補の)工場へ赴き、現場を確認したうえで最終的な注文を出すケースが多い」。複数の出展者は財新記者の取材にそう語り、(会期中ではなく)閉幕後の成約案件が増えていると証言した。
背景には、過去数カ月の間に輸出先の国々の在庫消化が一巡し、バイヤーが在庫の積み増しに動き始めたことがあるようだ。
中国海関総署(税関)が10月13日に発表した通関統計によれば、中国の9月の輸出総額(ドルベース)は前年同月比6.2%減少したものの、減少幅は8月に比べて2.6ポイント縮小。輸出の復調が、市場関係者の予想より早いペースで進んでいる可能性を示唆した。
(財新記者:鄒露、王婧)
※原文の配信は11月4日
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