新NISAで気をつけたい長期投資に向かない投信 セールストークに惑わされないためには

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長期投資のためには、むしろ分配金をできるだけ支払わずに運用するものが適しています。そうすれば複利が効いた投資成果が期待できるからです。たとえば、1年間で、基準価額が1万円から1万2000円まで値上がりした投資信託があるとしましょう。2000円の値上がり益は組み入れている株式などの値上がり益や配当金などによるものです。

「皆さんがこの投資信託を保有し続けてくれたおかげで2000円の運用益が確保できました。感謝を込めて全額を分配したいと思います」と投資信託会社が判断して、分配金にすることもできますが、その分配金を払うと、基準価額は1万円に戻ってしまいます。つまり、決算日の翌営業日から、またゼロスタートを切らなければなりません。

でも、この2000円を分配せず、温存しておいたらどうでしょうか。

たとえば、2000円のうち、1000円分に相当する株式などを売却して現金化して、他の将来有望な銘柄を組み入れるための資金にすれば、来期の決算日までに、さらにいい運用成果が期待できるかもしれません。

高い分配は長期投資に適さない

もちろん絶対にそうなるとは言い切れませんが、投資信託に組み入れられている株式や債券の一部を売却して現金化し、受益者に分配すると、投資信託の運用効率が長期的に低下してしまうのです。

ましてや、高額分配といって、非常に高い分配金を支払う投資信託は、全くもって長期投資に不向きだと考えます。

高い分配金を提示されると、何となく有利な運用を期待してしまいがちですが、実は決してそのようなことはないのです。高額分配は長期投資に適さないと認識してください。

BRICsやNEXT11、VISTA、MENAといった言葉を聞いたことがある人も少なくないと思います。

BRICsはブラジル、ロシア、インド、中国の頭文字を取った造語です。NEXT11はイラン、インドネシア、エジプト、トルコ、ナイジェリア、パキスタン、バングラデシュ、フィリピン、ベトナム、メキシコ、韓国の11カ国を指しています。VISTAはベトナム、インドネシア、南アフリカ、トルコ、アルゼンチンの5カ国。MENAは中東(Middle East)と北アフリカ(North Africa)の頭文字を取った造語です。

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