ウクライナ侵攻、医療者去った前線の村々の現状 残ったのは高齢者と貧困層「選択肢のない日々」

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8月1日、ウクライナ軍の攻撃を受けた東部ドネツク州の現場(写真:タス/共同)
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今もなお戦争が続くウクライナ。前線に近い東部地域では、多くの人が国外や国内の他の地域に避難した。しかし、現地には避難ができず、空襲や砲撃に日々おびえながら暮らす人がいる。多くは貧困層や移動が難しい高齢者たちだ。

この夏、東部ドネツク州で、国境なき医師団(以下、Médecins Sans Frontièresの略称からMSFと表記)の緊急対応コーディネーターとして、プロジェクトチームを3カ月にわたり指揮した萩原健氏が、現地での活動の様子を報告する。

半年ぶりのウクライナ

私が日本を発ったのは、G7広島サミット閉幕直後の5月末。ウクライナへの追加軍事支援や反転攻勢の可能性がしきりにメディアで取り上げられていた頃だった。

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