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北海道でゴキブリが「木にびっしり」いったいなぜ 札幌の高級住宅街の隣が"聖域"となったのか

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西野さんによると、円山地区は道内でも比較的早い時期に入植が始まった地域。東北地方から運んだ建材に、ヤマトゴキブリの卵鞘(らんしょう)が付着して持ち込まれたのではないかと考えられているという。

現在、円山公園となっている場所は、北海道開拓時代、「円山養樹園」という樹木試験場だった。その名残で、公園内には樹齢100年を超える大木が数多く見られる。

「古い木が多いので、昼間は木肌の割れ目やうろに、ヤマトゴキブリは潜んでいます。それが夜な夜な出てきて、散策した人が落とした食べ物や食べ残しを食料にしている」

外に生息域を広げられない理由

木の周囲が除雪されないことも、ヤマトゴキブリが繁殖する理由だという。

「冬、札幌の最低気温はマイナス5~10度になります。ヤマトゴキブリは幼虫で冬を越しますが、通常、昆虫は0度以下になると生きられません。ところが、円山公園はそれほど除雪されない。木の周囲が雪で覆われていることで、ギリギリ耐えしのげる気温が維持できている。ヤマトゴキブリにとって、さまざま好条件が重なった結果、円山公園で爆発的に数が増えたようです」

しかし、円山公園のゴキブリたちは、外に生息域を広げられない理由を抱えている。

西野さんが説明する。

「円山公園のヤマトゴキブリは『ラブルベニア』という菌類に汚染されていて、秋口になるとバタバタと死んでいくんです」

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【「聖域」は条件が重なることで維持される】

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