有料会員限定

「福岡・天神」新規オフィスビルで明暗が出た訳 この先も大量供給を控え、競争激化が必至

✎ 1〜 ✎ 3 ✎ 4 ✎ 5 ✎ 最新
拡大
縮小

コロナ禍を経てオフィスのテナント争奪戦が激化する一方で、大都市での再開発による大量供給はとどまるところを知らない。不動産・オフィスの最前線を追った。

2023年3月竣工の大規模複合施設「福岡大名ガーデンシティ」は入居率の低さが指摘される(記者撮影)

特集「不動産・オフィス大余剰」の他の記事を読む

福岡県でも屈指の繁華街、天神エリア(福岡市中央区)に誕生した新たなランドマークが、不動産業界関係者の間で注目の的となっている。

2023年3月、大規模複合施設「福岡大名ガーデンシティ」(延べ床面積は約2.7万坪)が竣工した。

事業主は積水ハウスや西日本鉄道など5社。旧大名小学校跡地で開発された同施設の高層階には、福岡市有数のラグジュアリーホテルの「ザ・リッツ・カールトン福岡」(客室数167室)が入居する。低層階にはスタートアップ支援施設や保育施設などがあり、エリア全体の活性化役として期待される。

竣工から半年経っても低稼働率

ところが、福岡大名ガーデンシティはオフィス床のリーシングに苦戦している。「竣工から半年経っても、オフィス床の半分弱が空室のまま。つまり空室率は5割弱だ」。複数のオフィス仲介などの業界関係者は、そう指摘する。

次ページ天神駅直結かどうかが分水嶺
関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
特集インデックス
不動産・オフィス大余剰
安全・品質問題による大型工事の遅延が相次ぐ
サービス残業が横行、労災事故も高水準のまま
労働組合トップがサービス残業の横行を問題視
この先も大量供給を控え、競争激化が必至
超破格の「賃料値引きキャンペーン」も登場
うめきた開発などでオフィス竣工が目白押し
テナント争奪戦で港区オフィスビルは稼働低調
働き方改革を狙った「すごい職場」に大変身
テナントの「奪い合い」不動産・オフィス最前線
独自調査で"人気・不人気エリア"も明らかに
「高輪ゲートウェイ」「品川シーサイド」……
大阪湾の金太郎いわし、宮崎の日南どりも!
首都圏・大阪・名古屋の主要駅を独自調査
売買は活況だが様子見に回る外資ファンドも
東京ミッドタウンなどが「環境認証」を取得
東京の分譲マンション平均価格は1億円を突破
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内