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富裕層による都心分譲マンション「即転」の波紋 金融緩和による価格高騰で過熱する不動産投資

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引き渡し前の新築分譲マンションが不動産仲介サイトなどで多数流通している。

ハルミフラッグの外観
「HARUMI FLAG」シーヴィレッジ街区(写真:記者撮影)

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優雅に達観した生活を送っているように見える富裕層。ただ陰では投資や税金対策に頭を抱え、時にもがき苦しむ様子が垣間見える。6月19日発売『週刊東洋経済』の特集「富裕層のリアル 国内150万世帯、受難の時代」では、富裕層の偽らざる実像に迫った。
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東京・中央区晴海の大規模マンション群「HARUMI FLAG」(以下、ハルミフラッグ)。東京五輪・パラリンピックの選手村として活用された総戸数4145戸の住宅をめぐり、個人投資家が未入居のまま即時転売する「即転」が相次いでいる。

2023年5月下旬、中央区のある不動産会社では、購入者に引き渡されていない住戸の広告が店頭に貼り出されていた。売りに出されていたのは、ハルミフラッグのサンヴィレッジ街区にある板状棟の住戸だ。広告では「築後未入居」とアピールされている。

同街区の板状棟は、第1期の販売時に最高倍率が実に111倍にまで達した超人気物件だ。当時、販売戸数465戸(第1期)に対して平均8.7倍の申し込みがあったという。

価格5〜6割増しで転売

次ページ事業者側も対策を講じているが
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