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富裕層への仲間入りを果たす「王道」は起業だ。野村総合研究所の調査によると、金融資産1億〜5億円の日本の富裕層の約3分の1は事業オーナーが占めている。
そうした富裕層の実像を背景に、スタートアップ企業が年々増えている。東京商工リサーチによると、2021年に新しく設立された法人は14万4622社に上り、過去最多を記録した。
世界的な金融緩和によるリスクマネーの増大や、政府によるスタートアップ支援税制などが追い風だ。「(企業価値が大きい未上場会社)ネクスト・ユニコーンを探せ」とばかりに、半ば入れ食い状態のように資金の出し手が現れていた。
22年に入り状況は一変
ところが22年に入ると状況が一変した。スタートアップに対する風向きが突如厳しくなったのだ。コロナ禍の収束や、ウクライナ危機に伴う世界的なインフレで金利が上がり、資金調達コストが上昇。ベンチャーキャピタルなどによるスタートアップへの資金供給が急速に細り始めたのだ。
スタートアップの多くは、事業拡大に向けた資金調達の難易度が上がり、株式上場がじわり遠のいていった。
さらなる逆風として襲いかかったのが、「信託型ストックオプション(株式購入権、SO)」に対する課税問題だ。
激震が走ったのは今年2月。国税庁が衆議院予算委員会の場で、信託型SOを行使して株式を購入した場合の経済的利益については給与所得として課税するという方針を示したことがきっかけだった。
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