富裕層の「生態」に詳しい税理士などが知られざる実情について明かす。
世界的にインフレが加速した昨春以降、相場急変により投資で痛手を負った富裕層は少なくない。資産管理に苦しむ状況で、今後どう立ち回ろうとしているのか。富裕層による投資や節税術に詳しい3人に実情を語ってもらい、座談会形式でまとめた。
──クレディ・スイス(CS)のAT1債(永久劣後債)で、富裕層が大きな被害を受けました。ご自身にも何か影響はありましたか。
A 幸いにも、CSのAT1債には手を出していませんでした。利回りの高さは魅力的だったものの、格付け会社(S&Pグローバル・レーティング)がCSの長期格付けを昨秋に引き下げ、(投資不適格水準の)ジャンク級の一歩手前になっていました。リスクがかなり高いと見て避けていましたが、正解でしたね。
[参加者PROFILE]
Aさん(投資家)元証券ディーラーで現在は専業の個人投資家。得意分野は海外債券と暗号資産
Bさん(税理士)大手税理士法人に勤務。法人税、相続税関連の節税や海外取引に詳しい
Cさん(証券営業)大手証券会社に勤務し富裕層の資産管理業務を担当。主に保険分野に精通している
特別な顧客だとおだててハイリスクの債券を販売
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