11月FOMCで「利上げの霧」が晴れるこれだけの証拠 いよいよ金融引き締めの終わりが見えてきた

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11月1日にFOMCが終了すれば、金融市場をとりまく霧が晴れるかもしれない(写真:ブルームバーグ)

9月のFOMC(アメリカ連邦公開市場委員会)以降、金融市場の主役は、すっかり同国の長期金利となっている。

FRBの利上げは「もはや不要」になりつつある

10年金利は9月下旬に4.5%近辺まで上昇すると、10月中下旬にかけて、一時は5%を突破した。

一般的に金利上昇は景気回復を伴ったものを「良い金利上昇」、財政不安に由来するものなどを「悪い金利上昇」といった具合に区別されるが、株式市場にとって金利上昇はすべて「悪」であると理解したほうがいいだろう。安全資産であるはずの国債金利の上昇(債券価格下落)は株式の相対的な魅力を減じるからだ。

仮に今回のように景気回復に裏付けられた金利上昇だったとしても、アメリカ国債を保有しているだけで5%の利回りが得られるのであれは、敢えてリスクをとってまでも株式を保有・取得する必要性はなくなってしまう。このようにしてアメリカ金利上昇は株式の頭を押さえる。

アメリカ金利の行方はインフレに大きく依存する。その点、10月に発表されたデータの多くはインフレが沈静化に向かっていることを示す安心感のあるものだった。まず9月の消費者物価指数(CPI)はインフレ沈静化の進展を示し、FRB(アメリカ連邦準備制度理事会)の利上げがもはや不要になりつつあることを確認させる結果であった。

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