「シリコンバレー流」才能の見つけ方&伸ばし方 まず目を付けるべきは子どもの3つの才能
AI時代に伸ばしたい3つの才能。子どもの中にそれらの才能を見つけて、育むために、親は何ができるだろうか。
最初に挙げた「課題設定力」に関してはとにかくいろんな体験を提供して、親以外の大人と交流する機会を設けることを勧める。
気をつけたいのは、最初から子どもの興味を狭めないことだ。
「将来必ず役立つからプログラミングを」「感性が重要な時代になるからアートを」。私自身、中学生と小学生の子を持つ親なので、余計なアドバイスをしたくなる気持ちは痛いほどわかる。
しかし、よかれと思って与えた環境も子ども自身に響かず能動的に取り組ませられなければ意味を成さない。問題を見つけ、課題解決に向かうような力は内発的な動機づけから生まれるのだ。
むしろ偶然、放課後のクラブで知り合った先生が薦めてくれた一冊をきっかけにサイエンスの世界に没入した、といった例は多い。
そんな出合いを信じて、幅広な環境を用意して、待つ。焦らずに子どもを信じる勇気も必要だ。
何か1つのことを習慣化
次の「集中力と持続力」はまずスポーツでもお手伝いでもいいので、子どもに何か1つのことを習慣化させてみるといい。
コツは極めて小さな行動からスタートさせることだ。「ウォーキングをする」と決めても、いきなり何キロメートルも歩くのはハードルが高い。1日目はシューズを左足だけ履くことのみで終わり。翌日は両足履く。3日目は5分だけ外に出る。4日目は10分といった具合だ。
小さな行動を重ねるうち、人はそれが当たり前になる。毎日数キロメートル歩く習慣がつく。さらに習慣化の成功体験が「自分は持続力がある」という自信になり、ほかの領域にも横展開しやすくなる。