「決まった答えがない」激ムズ東大入試の狙い 難しいことを「簡単な次元」に落とし込めるか

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安田講堂
東大入試には、「決まった答えが存在しない」問題も出されるといいます。何が狙いなのでしょうか(撮影:尾形文繁)
覚えられない、続けられない、頑張ってもなぜか成績が上がらない――勉強が苦手で、「自分は頭が悪い」と思い込んでいる人も、実は「勉強以前の一工夫」を知らないだけかもしれない。
そう話すのは、中高生に勉強法の指導をしている「チームドラゴン桜」代表の西岡壱誠さんです。
「僕も昔はこれらの工夫を知らなくて、いくら勉強しても成績が上がらない『勉強オンチ』でした。でも、『勉強以前』にある工夫をすることで、『自分に合った努力のしかた』を見つけられて、勉強が楽しくなったんです。効果は絶大で、偏差値35だった僕が東大模試で全国4位になり、東大に逆転合格できました」
西岡さんをはじめとする「逆転合格した東大生」たちがやっていた「勉強以前の一工夫」をまとめた書籍『なぜか結果を出す人が勉強以前にやっていること』が、発売すぐに3万部を突破するなど、いま話題になっています。ここでは「勉強以前」大切な「学問に対するスタンス・姿勢」を解説します。

日本語でも難しい、英語の問題

東大の入試で以前、こんな問題が出題されました。

以下のような有名な言葉がある。これについてどう考えるか。50~70語の英語で記せ。
People only see what they are prepared to see.【人は見ようとしたものしか見ない】(2014年第2問、【 】内の日本語訳は筆者が補足)
『なぜか結果を出す人が勉強以前にやっていること』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

哲学的な質問ですね。英語の問題ではありますが、そもそも日本語で考えるの自体とても難しく、多くの受験生を苦しめた問題です。

というか大抵の人は、この言葉の意味すらわからずに終わってしまうのではないでしょうか。

その上で、この問題はもちろん、「この有名な言葉を知っていますか?」という問題ではありません。誰が言ったどんな名言なのかを問う知識問題では決してないのです。

東大入試で、なぜこんな問題が出題されたのでしょうか? そして、東大はどんな能力を測るためにこの問題を出題したのでしょうか?

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