高齢化で注目を集める意外な「シニアビジネス」 シニア層の消費を後押しするモノとは一体?
日本ほどではないですが、中国も少子高齢化が進んでいます。2021年の65歳以上の高齢者人口は2億56万人と、初めて2億人を超えました。そんな中、シニア世代をターゲットとする様々なビジネスが盛んになっており、関連する消費活動は「銀髪(シルバー)消費」と呼ばれています。
本稿では、『2030年中国ビジネスの未来地図』を上梓した趙瑋琳氏が、「銀髪消費」について解説します。
日中どちらもシニア世代の消費意欲は旺盛
シニア世代の特徴とされる「銀髪」を使ったこの言葉は、シニア世代の消費意欲と行動を表すホットワードです。人生をよりエンジョイしようという意識と経済的余裕を持つシニア世代は消費のレベルアップを求め、堅調な消費力を見せています。そのため、シニア世代向けの商品・サービス開発もとても活発です。
アリババが2022年8月に公開した「銀髪族消費昇級データ」には、シニア世代の消費動向に関する興味深いデータが示されています。同調査はアリババが展開している様々なオンラインサービスにおける50歳以上のシルバーユーザーの使用状況をまとめたものですが、2020年からの3年間、ECサービスであるタオバオとTモールのシルバーユーザーはそれまでの1.6倍となったそうです。
一方、フードデリバリー大手「メイトゥアン」の出前サービスや、外食・宿泊の予約サービスを利用する2021年のユーザー状況を見ると、シルバーユーザーは前年比46.7%増となり、最も高い増加率を記録しています。
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