40代でも急に老けてしまう「ゴースト血管」の恐怖 血管を「若く保つ」ためにはどうしたらいいのか

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腸内に存在する善玉菌・日和見菌・悪玉菌の構成は、2:7:1が理想的なバランスとされています。 腸内環境を整えるうえでは善玉菌を増やし、腸内細菌の多くを占める日和見菌を善玉菌の味方につけることが大事で、その善玉菌を増やすことを「貯菌」と呼んでいます。

――その「貯菌」はどのように実践すればよいでしょうか?

善玉菌を増やすには、チーズ、ヨーグルト、納豆、キムチなどの発酵食品を食べることが基本です。できるだけ発酵食品のバリエーションを広げ、多種多様な菌を摂ることで、善玉菌が常に刺激を与えられる状態にしてあげましょう。

納豆も地域によって納豆菌の種類が異なるので、さまざまな産地の納豆を食べることで異なる善玉菌を少しずつ摂り入れることができます。僕は、麹菌を含む麹甘酒を「貯菌のレギュラー選手」として冷蔵庫に常備しています。

もう1つ、「貯菌」において忘れてならないのは、善玉菌のエサとなる食物繊維を摂ること。野菜、きのこ、海藻などに含まれる食物繊維は善玉菌の働きを活発にし、腸内環境の悪化を防いでくれます。また、水分を含むことで便のかさを増し、朝の排便を快調にしてくれます。

現役世代に忍び寄る「ゴースト血管」

――私たち現役世代も老後に備えて今から取り組む必要がありますね。

そうですね。特に、働き盛りの40代、50代の皆さんにとっては「老い」に対する不安もあるでしょう。その「老い」はどこから始まると思いますか?

――どこから? ……わかりません。

答えは「血管」です。血液の通り道である血管の長さは、10万キロメートル。実に地球の2周半分もの血管が、人体のすみずみまで張りめぐらされています。

血管というと、太い血管である動脈が連想されますが、実は血管の約95%を占めるのが毛細血管です。毛細血管が老化すると血液の流れが悪くなり、酸素や栄養素が十分に行きわたらず、細胞が弱っていきます。この状態を「ゴースト血管」と呼びます。

動脈の病気である解離性大動脈瘤、脳梗塞、心筋梗塞はもちろん命に関わる深刻な病気ですが、一方でこの毛細血管が老化し「ゴースト血管」化すると、足のむくみ、シミやシワ、老人性皮膚掻痒症によるかゆみなど、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)が低下する原因となります。

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