「クルマのオーナーに使い勝手の良い“スーパー・スマートキー”を提供するだけでも大きな価値がある。さらに(専用設計のスマホなら)多数のモバイルアプリのシームレスな連携も実現しやすい」(李氏)
NIO Phoneはクルマの鍵の代わりになるのはもちろん、本体の左側に配置された専用ボタンにより、愛車のエアコンのオンオフやパーキングアシストなど多数の機能をワンタッチで呼び出せる。ただし、NIO Phoneとの連携に対応するのは蔚来汽車が2022年に投入を始めた第2世代プラットフォームの車種に限られる。
独自スマホに一定の合理性
「アップルの(iPhoneを車載システムと連携させる)『カープレイ』は、中国市場向けのローカライズが遅れている。それゆえ、独自スマホの開発を通じてカスタマーエクスペリエンスを改善するという蔚来汽車の戦略には、一定の合理性がある」。そう評するのは、市場調査会社のカウンターポイント・リサーチでシニアアナリストを務めるアイバン・ラム氏だ。
NIO Phoneは基本ソフト(OS)に(グーグルが開発した)アンドロイドを採用している。蔚来汽車の顧客調査によれば、同社のクルマのユーザーは半数超の57%がアップルのOSを利用し、アンドロイドの43%を上回っているという。
「蔚来汽車のユーザーにとって、NIO Phoneはクルマの鍵兼スペアのスマホという位置付けがメインになるだろう。このようなスマホの“2台持ち”は、多忙なビジネスマンやスマホのヘビー・ユーザーにとって違和感はないはずだ」(ラム氏)
(財新記者:余聡)
※原文の配信は9月22日
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