住友商事がキャンピングカーDIYに目をつけた訳 RVランドと提携で生まれた新サービス「ditto」

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デモカーの外観
デモカーの外観。見た目は普通のハイエースと変わらない(筆者撮影)

まずは、デモカーの仕様を紹介しよう。ベース車は、2018年式トヨタ・ハイエースの標準ルーフ/ナローボディで、ガソリンエンジン搭載の2WD車。外装はほぼノーマルのままで、特殊な架装はなし。通常の4ナンバー車だ。

一方、室内には、天井や壁、フロア、スライドドア&バックドア内側などにウッドパネルを装備する。室内右端には荷物の収納やテーブルにもなる木製のキャビネットもあり、全体的にログハウス的な空間を演出する。

ウッドパネルが貼られ、収納は設置されたインテリア
ウッドパネルが貼られ、収納は設置されたインテリア(筆者撮影)

また、中央部には広いベッドや着脱可能なミニテーブルもある。ファブリックのカバーがかけられた2列目シートの背もたれを倒せば、対面で着座できるリビングにすることも可能だ。さらにベッドは、ミニテーブルを取りはずし、背もたれを倒した2列目シートとの間に追加のマットレスを入れることで、より広い就寝スペースとなり、大人2名がゆっくりと橫になれる。ちなみにベッドのサイズは、幅129cmで、長さはセカンドシート使用時で139cm、ベッド展開時で228cmを確保する。乗車定員は6名、就寝人数は2名(+小さな子ども1~2名)だ。

リビングスペース
リビングスペース(筆者撮影)

これらはすべて専用キットで、キャンピングメーカーのRVランドが監修して製作。対応車種は200系ハイエースのロング/ナローボディ/標準ルーフのみで、グレードはDXかGLパッケージ(スーパーGLは不可)。さらに6人乗車仕様で、5ドアのみ(4ドア不可)など、さまざまな制限が付いている(2WDか4WDかは選択可能)。これは、各パーツのサイズをベース車にピッタリとフィットさせるためと、安全性を考慮し取り付けに既存のサービスホール(組み立て・整備・点検などに使われる室内にある無数の穴。通常は内張で隠されている)などを利用しており、そのため、例えフルノーマルであっても、ベース車の仕様が違うとキットがきちんと取り付けられなくなるためだ。

dittoのサービス内容について

大人もゆったりと寝られるベッド
大人もゆったりと寝られるベッド(筆者撮影)

dittoは、これらキット類を装着したキャンピングカーをDIYで製作するものだが、サービスでは、まずベース車選びから始まる。基本的には、中古車をベースとしており、ユーザーの予算に応じて車種の選択が可能だ。中古車で作るため、納車時期が読めない新車と違い、車両さえ見つかればすぐに製作ができる。また、安い車両を探せば費用を抑えられるメリットもある。

次ページ内容や価格は?いくらでキャンピングカーが手に入る?
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