東洋経済オンラインとは
キャリア・教育

弁護士が明かす「論点をすり替える人」を倒す方法 誤った論理でたたみかけられた場合どうするのか

9分で読める
2/5 PAGES
3/5 PAGES
4/5 PAGES
5/5 PAGES
『ポケット版 弁護士の論理的な会話術』(あさ出版)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

ポイントは、売掛金回収のために「子の保証を取る」とした点です。鈴木さんにすれば当然のことですが、田中さんはこの点を捉え、あたかも不当な要求をされたがごとく反論したわけです。

そして、いったん攻める側に回ったら、あとは論点を決めて一気に攻めてきました。鈴木さんが何を言っても、話をその一点に戻してしまうのです。その結果が、先ほどの「私が持っていくまで黙って待っていればいいんだ」になってしまったわけです。

「揚げ足取り」を防止する

さて、鈴木さんが、この「すり替え」に対処するにはどうしたらいいでしょうか?

それは、きっかけとなる揚げ足取りを防止することです。

田中「何だと! 私が信用できないって言うのか。子を持つ親の気持ちがわからないのか! 子の前で恥をかかせようってのか! オレを嘘つき呼ばわりしようってのか?」
鈴木「何を感情的になってるんだ。期日までに払えなければ担保を入れるか、保証を入れるのが当然じゃないか。本当に払う気があるのか」
田中「何だと! オレを嘘つき呼ばわりするのか」
鈴木「キミは支払期日を過ぎても払わなかった。つまり、もう私に嘘をついているんだ。いまさら嘘つき呼ばわりもないだろう。さあ、早く払ってくれ」
田中「……」

あるいは、「代金も払わないやつはそんなことに腹を立てる資格はない。文句は払ってから言え!」とでも言えばいいでしょう。

論点をすり替えようとする相手には、とにかく「揚げ足」を取られないことです。

こちらの言葉尻をつかまえて感情的になっている相手に対しては、冷静に「そのことは問題ではない」と軌道修正をしていくことです。

物事は、現状を維持するよりも、現状を変更するほうが、労力が大きいものです。つまり、すり替えよりも、論点を固定するほうが簡単なのです。

この例で言えば、鈴木さんは、何を言われようと気にせずに、「売掛金を払うか否か」という論点から離れないようにすればよいのです。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

キャリア・教育

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象