「規則正しい生活」を長年続ける意外な落とし穴 心身ともに「変化に弱い」はビジネスで致命的
別に自堕落でぐうたらな生活が良いと言っているわけではなく、あくまでも時間を事例とした話です。しかし時間に限らず、思考や行動など何事にもバッファというか遊びや幅が大切で、「こうあるべき」「普通はこう」と決めつけてしまうと、心身ともに変化に対応しにくくなってしまうのではないかということです。
日本の常識は世界の非常識!?
海外赴任前研修で「異文化理解」というテーマがあります。駐在先の文化・風習を知っていないと仕事がスムーズに進まないということもありますが、それ以上に大切なことは「日本ではこんなふうに仕事が進むかもしれないけど、駐在先の国ではそうではない可能性がある」と知ってもらうことが目的です。
あなたが考える常識や普通、正しいことは、必ずしもそうではないという先入観や固定観念を外すために実施します。
実際、海外に駐在したばかりの人が「日本人は〇〇なのに、こっちの人は〇〇だ」と批判する場面に出くわしたことは少なくありません。日本と比較して他国を批判する人がいる一方、世界と比較して日本はダメだと悪く言ったり、「日本の常識は世界の非常識」などと言う人もいます。それはそれで言いすぎな感があり、私は好きではありません。
そもそも常識なんて時代や場所によって異なるので、「これが正しい」というものはありません。
たとえば私が育ったアルゼンチンでは、招待されたホームパーティーに時間どおり、ましてや時間前に行くのは逆に失礼と言われたことがあります。「まだ準備しているんだから、もう少しゆっくり来て」となるわけです。
スペインでもレストランがオープンする20時ちょうどに入ったら、まだテーブルセットしている最中だったなんてこともありました。もちろん私たち以外、客は誰も来ていません。
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