大谷だけじゃない!故障増の背景に「球速アップ」 ストレート平均球速は過去10年間で2.4キロ速く

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実際、近年の故障増について、メジャーの多くのメディカルスタッフは「速球の高速化」を要因に挙げています。MLBのストレートの平均球速は、過去10年間で2・4キロ速くなっただけでなく、当時は数えるほどだった100マイル(約161キロ)前後の快速球を投げる投手は、今では各球団に複数人おり、さほど珍しくなくなりました。

動作解析や回転数などのデータ細分化に伴い、過去数年で球速の高速化が劇的に進んだ一方、肉体への負担分析が追い付いていないのかもしれません。体力的な個人差があるとはいえ、「靱帯(じんたい)が球速に絶えられないケースが多い」と指摘する医療スタッフも多数います。

以前よりも、球数制限やリカバリーへの認識は、より高まっていますが、先発投手の場合、中4日の基本路線は変わっておらず、故障のリスクが高まるのも当然なのかもしれません。

故障防止対策はより重要に

スポーツに故障やアクシデントは付きものとはいえ、選手本人だけでなく、ファンを失望させないためにも、故障防止対策はより重要になると思われます。だからといって、100マイルを投げられる投手に「95マイルまでにセーブしろ」と言うわけにもいきません。今後は、滑ると言われる公式球の改良、先発ローテ6人制を含め、出場選手枠増のルール変更など、活発な議論が必要な時期なのかもしれません。

(四竈衛)

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