大谷だけじゃない!故障増の背景に「球速アップ」 ストレート平均球速は過去10年間で2.4キロ速く

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エンゼルス対タイガース ベンチでポーズをとるエンゼルス大谷(写真:菅敏)

右肘靱帯(じんたい)の損傷が判明したエンゼルス大谷翔平の23年が、投打ともに最終戦を待たずに終了しました。ただ、今季、不測の故障に見舞われたのは、何も大谷だけではありません。

右肘に骨棘(こっきょく)が見つかったダルビッシュ有(パドレス)をはじめ、マックス・シャーザー、ジェーコブ・デグロム(いずれもレンジャーズ)、シェーン・マクラナハン(レイズ)、トニー・ゴンソリン、ダスティン・メイ(いずれもドジャース)ら、各球団の多数の主力投手がシーズン途中に離脱し、結果的に「今季絶望」となりました。

投手の故障増の背景にあるもの

選手によって肩や肘など故障箇所や症状も異なりますが、近年、特に投手の故障が増加傾向にあることは顕著になっています。無論、投球フォームも違えば、タイプも球種も異なります。故障の要因も、多種多様かと思われます。ただ、投手の故障増の背景に、投球全体の「球速アップ」が関連しているとの分析が、米国内では数多く聞かれるようになっています。

たとえば、かつてはスプリットが肘に負担が大きいとの見解が大半でしたが、近年ではスライダーとの説も浮上しています。いずれも、科学的に実証されたわけではありません。つまり、特定の球種というわけではなく、靱帯(じんたい)などへのトータルでの負荷量が、故障の一因ではないかとも見られているようです。裏を返せば、「安全」と見られていたストレートも例外ではないということです。

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