2つの「Apple Watch」に搭載された注目の新機能 25%電力消費を抑え、「ダブルタップ」に初対応

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同じフレーズを何度も何度も繰り返して、やっとメッセージが伝わると言う場面が、特に通勤時間帯の駅等では発生していた。荷物を持っていて手が離せないのに、スマートフォンで文字入力をすることが難しい環境でのメッセージの返信に音声入力は不可欠だからだ。

Apple Watch Series 9やUltra 2での 音声入力は、ローカルで処理されるMacと同様に、素早く文字が認識され、しかも正確に文脈を読み取って修正の必要がないレベルで音声入力が実現する。時計の中で処理できる操作をSiriにお願いするときも、ネットワークに関係なく実行することができ、こちらも非常に素早くなった。

普段から音声入力を使っていた筆者にとっては、非常に重要な機能進化だと評価することができる。※この段落は、メッセージアプリにApple Watchから音声入力で入力を行い、貼り付けた。

Apple Watchの「役割」

Apple Watchは、現在アップルの直営店で最も販売件数の多い製品とも言われているほど、日本ではiPhoneユーザーへの浸透が進んでいる。通勤電車で、大学で、幼稚園の先生、そして飲食店の店員さんと、かなり多く見かけるようになった。手元で素早く情報を確認したり、Suicaやクレジットカードなどの非接触決済を手首で済ませるなど、その活用範囲が広がっている。

引き続き、iPhoneとペアリングして使う前提が崩れていないことから、iPhoneプラットフォームに繋ぎ止める役割として、Apple Watchが顧客のロイヤリティと、LTV(ライフ・タイム・バリュー、顧客1人が生涯にそのブランドに費やす金銭的価値)の向上に役立っている。

そんな、今最も注目度の高いApple Watchが、アップル初の快挙を達成した。カーボンニュートラルである。アップルはこれまで、自社のオフィスの操業や直営店の運営について、再生可能エネルギ−100%を実現し、カーボンニュートラルを達成してきた。そして2030年までに、サプライヤーを含むアップル全体をカーボンニュートラルに転換するとしている。

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