子どもがちゃんと育っている証拠はどこを見る? 「手がかからない、いい子」ほど実は大変な理由

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今は、0歳、1歳、2歳というまだ小さいうちから、いくつも習いごとをしている子がいますね。でも、習いごと……高くないですか(汗)。小さな頃から、こんなにお金をかけていいのでしょうか? そして、それだけ早くから習わせて、一体どの程度の効果が得られるのでしょうか?

子育ての正解を探そうとしなくていい

たとえばスイミング。「バタ足は膝を曲げず、足のつけ根から動かすんだよ」と教えられても、幼児はすぐに理解できず、なかなか上達にはつながりません。しかし、これが小学生にもなれば「よし、足のつけ根から動かすんだな」と即座に理解し、意識してからだを動かすことができます。

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そして、上達の喜びが、自己肯定感のアップにもつながります。つまり、未就学児、ましてや0歳からの習いごとなんて、あまり意味はないということ。嫌がるのを無理やり連れていくなんて、もってのほか。親子ともどもエネルギーの無駄遣いです。この時期の実になるか、ならないかわからない習いごとにお金をかけるぐらいなら、小学校高学年以降、「これがやりたい!」と子どもが自ら言ってきたときのためにとっておいてあげましょう。

未就学の時期は、いろいろな人とかかわりながら、世の中を渡り歩いていくための適応能力を身につけることが何よりも大切です。「習いごとという場で、園以外のかかわりをつくってあげたい」という意見もありますが、人間関係は園だけでも十分学べます。水泳、文字、英語、楽譜など、習いごとで得られる“スキル”を身につけるのは、そのあとからでも遅くありません。

子育てが大変なのは、「正解がないから」だと思います。あるはずのない唯一無二の正解を求めて、親たちは右往左往し、日々悩んでいる。しかし、私が伝えたいのは、とにかくママパパにとって心地のいい方法、笑顔でいられるやり方を選んでほしいということ。それこそが正解だと私は思います。

助産師HISAKO 助産師

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じょさんし ひさこ / josanshi Hisako

1974年生まれ。看護師・助産師資格取得後、総合病院、産婦人科クリニック勤務を経て2006年大阪市阿倍野に「助産院ばぶばぶ」開設。同院での母乳育児支援・育児相談を中心に、大阪市育児支援訪問・妊婦教室を15年にわたり担当。政府や自治体依頼による講演活動や、日本全国の幼小中高校、大学、各発達段階に合わせた教育現場における出張授業「いのちの授業(性教育授業)」を展開。プライベートでは1998年から2020年の間に12児を出産。2020年沖縄県うるま市に移住、助産院移転。YouTube『【12人産んだ】助産師HISAKOの子育てチャンネル』を配信中

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