ジャニーズ会見は「井ノ原次期社長」への布石か? あえてゼロ回答で刷新後に新体制発足も

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喜多川氏による性加害事件がいつからだったとするかが難しいくらいに、全マスコミも取り扱いに困るというほど、氏の存在は巨大すぎた。しかしBBCによる報道を機に、もはやマスコミも無視できないほどの国際的犯罪スキャンダルとなり、これまで告発や暴露に対して一切の無視を貫いてきた同社も、対応せざるを得ない状況となった。専門家チームによる調査で、喜多川氏の犯罪行為への厳しい指摘を公表したということは、同社が腹を決めたと世間に開示した瞬間だといえる。

この結果を無視し続ければ、もはや現在の法倫理と環境から、社の存続も危うくなる。一方で喜多川氏の犯罪を認めればとてつもない批判によってスポンサーまで敵に回し、やはり存続は危ぶまれる。どちらを選んでもジャニーズ帝国は崩壊するという事実を冷静に受け止めたことがこの会見へとつながったと考えるべきであろう。

会見を開けば機銃掃射のように批判を浴びるのは必然だが、特に狙われるポイントは①「ジャニーズ」の社名、②代表取締役と株所有、③法人存続などと、容易に想像がついた。ではどこまでそれらの追及に対応できるかが、同社の危機対応となる。

「東山新社長」はサプライズとなったのか?

会見が始まり、藤島氏による経緯説明に続いて東山新社長が就任を伝え、同氏は「表舞台を引退する」というサプライズ発言を行った。社長をしながら演者をすることは他の芸能プロダクションでも見られることであり、物理的法的に不可能ではない。しかし同氏は、今回の事実の重大さと対応の重要性から自身の芸能活動を辞めるという決意が表明された。

藤島氏は代表取締役社長を退くものの、引き続き「代表取締役」であることも発表された。ビジネス関係者であれば、会社法的に意味のあるものは「代表取締役」かいわゆる平取「取締役」かであって、「社長」という呼称に意味が無いことは言うまでもないことだろう。こちらはバッドサプライズだった。さらにジャニーズ事務所という名称も、故喜多川氏ではなく所属タレントのレガシーであるとの理由から、存続が発表された。

つまりはジャニーズ事務所という法人の経営は何も変わらないことを宣言したのである。ビジネス的には東山氏の芸能活動引退以上に、ここまで明確に変化の拒絶を明言したことが、最大のサプライズだったかもしれない。

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