その主な理由は以下の7つに集約される。
中国経済は本当に1990年代の日本と異なるのか
1:中国は依然「中進国」にすぎず、1人当たりGDPはアメリカの5分の1以下である(当時の日本のそれはアメリカよりも高かった)
2:したがって、中国にはまだマクロ経済成長の余地が極めて多く残っている(日本はピークアウトするしかなかった)
3:中国の都市化率はまだまだ低く、都市化による高度成長メカニズムはまだ機能する(日本はすべて終わっていた)
4:中国はまだ1人当たりの資本装備率が非常に低く、技術革新なしに現状の技術を利用した資本を追加投資することにより、生産性が上昇する余地がある(日本はすでに過剰設備投資となっていた)
5:中国はまだ人が余っている。若年失業率は20%を超え、農村人口も余っており、労働力の天井にまだ突き当たっていない(日本は人余りではないが、実は企業内余剰人員が多数いた)
6:現在の中国のほうが開かれた経済であり、国際的な相互依存にある(現在の対GDPでの中国の輸入比率は15%。1990年の日本は7%)
7:中国は1990年の日本のバブル崩壊から学んでいる(日本は傲慢だった)
ということで、中国は、日本みたいにはならない。足元の不況を抜ければ、経済は成長軌道へとある程度戻る、というのが見立てらしい。
本当にそうだろうか?
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