この暑さいつまで続くのか?秋の天気を徹底解説 2023年は気象庁が統計を始めて「最も暑い夏」に
東京で最高気温35℃以上の猛暑日になったのは、過去最多の22日間でした。昨年までの猛暑日の最多日数は16日間だったので、大幅な記録更新です。京都では38日間で1942年の記録を抜きました(いずれも8月31日時点)。また、札幌では8月23日に最高気温が36.3℃となり、観測史上最も高い気温を更新しました。
同日、北海道の北見は37.1℃まで気温が上昇しています。北見市は、熱中症の危険性が極めて高いとして、エアコンがない小学校を臨時休校にするという異例の措置を取りました。
今年、観測史上初めて猛暑日となった青森県のむつ市では、2025年までに小中学校にエアコンを設置する計画を発表しています。これまでの暑さ対策では、通用しなくなってきているのです。
今年は朝や夜の暑さも記録的
今年は朝や夜の暑さも記録的だったといえます。
8月31日までの熱帯夜の日数は、東京は45日間、仙台は30日間もありました。札幌は7日間で、これまでの最多日数は2021年の4日間で、これを更新しています。北海道の小樽では、8月3日に観測史上初めて熱帯夜になりました(ここでは気象庁の統計にならって、最低気温25℃以上を熱帯夜としています)。
新潟県の糸魚川では、8月10日の最低気温が31.4℃でした。全国の観測史上最も高い最低気温です。
では、なぜ気温が高くなったでしょうか。そのメカニズムについて解説します。
1つめは、日本付近への高気圧の張り出しが強かったことです。この影響で、広範囲が暑い空気に覆われました。
2つめは、偏西風です。この夏、日本付近で偏西風が北側に蛇行し続けていました。そのため、南の暖気が北日本まで流れ込みやすくなっていたのです。
3つめに、8月前半は台風6号と7号によって暑い空気が流れ込みました。
福島県伊達市の梁川で40.0℃を観測し、今年になって全国で初めて気温が40℃以上になった8月5日は、台風6号が沖縄に接近していました。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら