「ゴディバのパン屋」大ヒット、日本ならではの訳 「パンもチョコも売れない」8月開店でも大盛況

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近年は、バニラの鞘を使ったクリームパンなど、リッチな印象の菓子パンや総菜パンを売るパン屋が増え人気を集めている。目新しいパンに目がないパン好きの琴線にゴディパンが触れたことは、ヒットの要因の1つと思われる。10年来のパンブームは収まりつつあるが、パンが人気の食品であることは変わらない。

もう1つの要因は、近年のゴディバ ジャパンの挑戦への評価だろう。昭和期はゴディバと言えばバレンタインの本命チョコで、特別なギフトだった。それが、「平成世代は最初に知ったゴディバの商品が、チョコレートドリンクの『ショコリキサー』やアイスなど、入り口が多様です」とPRチームの西山寛子氏は話す。確かに、カジュアルな商品も次々と開発している。少し同社の日本での歩みを振り返ってみよう。

1926年にブリュッセルで創業したゴディバは、1972年に日本へ上陸。この頃はヨーロッパの有名食品ブランドの進出ラッシュで、他に1972年のフォション、1979年のルノートル、1982年のダロワイヨ、1984年のトロワグロなどがあるが、いずれもフランス発祥で商品は洋菓子や総菜などで、チョコレート専門ブランドはなかった。一強の強さで20世紀後半に店舗を増やし、日本で最も有名なヨーロッパのチョコレートブランドとしての地位を確立した。

21世紀に入って「新展開」を加速した

新展開を始めたのは、21世紀に入ってから。まず、チョコレートが売れにくい夏場に、アメリカで開発したチョコレートドリンクのショコリキサーを2005年に導入。当初はアメリカ仕様で大きめだったものを、日本人に合わせて小さめサイズを導入しフレーバーも独自開発してきた。現在は、日本での売り上げが最も大きい。

2006年、パイントサイズのカップアイスが登場し、2010年にはコンビニでも展開し始めている。2017年にはコンビニとのコラボ商品も開発を始める。

「2012年から2017年は、日本で開発したサブレショコラが発売される、コンセプトストアの『ATELIER de GODIVA(アトリエ ドゥ ゴディバ)』が開業するといった新しい展開がありました。新商品もたくさん登場し、チョコレートはもちろん、焼き菓子、ドリンクの人気も高まりました」(奥村氏)

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