JR九州「日田彦山線BRT」、開業初便に何人乗った? 豪雨で被災した鉄道を転換「ひこぼしライン」

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ひこぼしラインのバス専用道区間は全長約14kmで、従来の彦山、筑前岩屋、大行司、宝珠山という鉄道4駅(いずれも福岡県)に加え、彦山―筑前岩屋間に深倉駅が新設された。なお、棚田親水公園など周辺施設へのアクセス向上を目的に筑前岩屋―大行司間に棚田親水公園駅を新設する計画もあったが、利便性や通路整備などの課題があることから沿線自治体の東峰村が設置中止を申し出、2023年2月にこの新駅設置計画は取りやめとなっている。

添田―彦山間(約8km)および宝珠山―夜明―日田間(約20km)は一般道を走る。病院などの施設に停車するほか、高校生の通学時間帯となる朝夕は高校の前にも停車する「高校ルート」も設けるなどして利便性に配慮、31駅を設置した。

ひこぼしライン全体では36駅となり、鉄道時代の12駅から比べれば3倍となる。バスの機動性を生かして運行本数も鉄道時代の1.5倍になった。一方で、駅数の増加に伴い、添田―日田間の所要時間は鉄道時代の約56分から1時間半強に延びた。

運行開始日の初便に乗る

車両は新型の小型EVバス4台と中型ディーゼルバス2台が使われる。小型バスの定員は25人(座席数17)。高校生の通学時間帯には乗り切れない客が出る可能性があり、立ち客含め50人程度が乗れる中型バスも導入した。このほか、2023年秋から水素を活用した燃料電池バスの実証運転が行われる予定だ。

ひこぼしライン BYD J6
ひこぼしラインで運行される小型のEVバス(記者撮影)
ひこぼしライン エルガミオ
中型のディーゼルバスも2台導入した。翌28日には「ひこぼし1号」として運行(記者撮影)

営業運行初日の28日、添田駅を朝6時25分に出発する始発便「ひこぼし1号」に乗車した。前夜には駅前で「BRT開業前夜祭」が催され、大勢の人で賑わったと聞く。始発便にもファンが押し寄せて乗れないかもしれないと考え、発車1時間前の5時20分頃に添田駅に到着した。

だが、駅にいたのは開業の準備作業をしているひこぼしラインのスタッフのみで、一般客はゼロ。5時半すぎからぽつりぽつりと客が集まり、5時59分に田川後藤寺方面からの1番列車が到着すると、この列車から下りた人たちがバス待ちの列に加わり、ようやく10人程度の列ができた。

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