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裁判官の実態は法服を身にまとった官僚集団 「ヒラメ裁判官」はどうして生まれるのか

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独立して職務を行うはずの裁判官。しかし人事権を握る最高裁にコントロールされている。 

最高裁判所の看板と外観
最高裁は人事考課を通して裁判官をコントロールしている(写真:PIXTA)

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司法試験の受験者数が激減。弁護士は「食えない」「AIが代替する」と敬遠され、若き裁判官の離職が相次ぎ、検察官は供述をねじ曲げるーー。『週刊東洋経済』の9月4日(月)発売号(9月9日号)では、「弁護士・裁判官・検察官」を特集。実態とともに、司法インフラの瓦解の足音をお伝えする。
週刊東洋経済 2023年9/9特大号(弁護士・裁判官・検察官)[雑誌]
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袴田事件については、誰もが聞いたことがあるだろう。1966年に起きたこの事件は、57年後の今年、ようやく再審開始決定が確定し、再審の審理が開始されることになった。ここでは詳しくは触れられないが、この事件が冤罪(えんざい)であるのはまず間違いない。推定無罪という刑事裁判の原則からすれば、証拠の捏造疑惑が強いにもかかわらず、袴田巖氏が有罪判決を受けたこと自体がそもそもおかしいのである。

被告の人権を無視した裁判がいまだなくならないように日本の刑事裁判は問題が多いし、憲法訴訟、行政訴訟、名誉毀損関係訴訟などについてもそれはいえる(詳しくは、拙著『ニッポンの裁判』『檻の中の裁判官』参照)。

国際標準をも満たしていない

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