だから「SLUSH ASIA」には若者が集まった

奇跡的ともいえる開催プロセス

他の審査員にあいさつをしてその場を離れ、キーノートステージのメインドームを目指す途中、Slush Caféというオープンスペースの小ステージで、孫泰蔵氏が、SLUSHの創設者ピーター・ヴェスタバッカ氏らとともに、若者に囲まれて話をしていました。孫さんは語ります。

学生と有名経営者が立ち話をできる

「Slush JapanでなくAsiaとしたのは、アジアの東の端のこの地から世の中を動かすネットワークを作っていこうという意図。この大規模なイベントは、普通だと到底考えられないような短い期間で開催にこぎつけた。みなさんは今、奇跡の中にいるのです。

ボランティアの学生さんをはじめみんなの努力で、『信じれば出来る!』を実証できた。学生さんにとっても良いトレーニングになったと思う。」

ドームに囲まれた青空広場に出ると、あちらこちらで有名人を囲んだ立ち話の輪。世界的な経営者、日本の大企業の役員、国会議員らと若手起業家、学生たちが気軽に、対等に話しています。普段見られない事が、「お祭り」の空間で実現しているのです。この他「ビジネスマッチング」のブースも多数準備されており、商談が進んでいます。10台のキッチンカーによる多国籍の料理提供と食事スペースでは歓談の声が広がっています。

メインドームに移動すると、スタートアップ特区である福岡市の高島宗一郎市長が、しくみデザインの中村俊介代表とともに、気迫を込めてバーチャル楽器KAGURA(ジェスチャー認識で音を出す楽器)を演奏中。その後の市長のスピーチは、ベンチャーや起業家と政治が繋がって新しいルールを作っていくことが大事と、若者の政治参加の呼びかけ。若者が都市を変える、国を変える、未来を変えると力強く語っていました。

SLUSH ASIAの基調講演は、世界中から30人の有名人が集まりました。「最もイノベーティブな会社」に選ばれたIDEOの共同創業者Tom Kelley氏、スマホ向けゲームのトップ企業SupercellのIlkka PaananenCEO、DeNA創業者の南場智子氏、LINE社長から転身し動画スタートアップを起業した森川亮氏など、豪華メンバーの講演が1日続きます。

そして、最後のステージは朝から開催されてきたスタートアップピッチコンテストのファイナルステージ。メインドームが立ち見も出る大入り満員で、予選ステージを勝ち抜いた5組が渾身のプレゼンテーション。審査の末、大歓声の中で台湾のVMFive(ゲーム体験が出来るプレイアブル広告サービス)が優勝の祝福を受けました。準優勝はYappli(特別な知識がなくともアプリを作成・開発できるツールを提供)、第3位はFOVE(視線を検知しデバイス操作、仮想空間を実現)と日本勢になりました。

次ページ開催プロセスもかなり異例だった
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