日本を蝕む「20代の給料安すぎ問題」超残念な実態 「初任給引き上げ政策」がなければ経済成長なし
日本人の男性の平均年収はアメリカ人の92%にも上っているのに、日本人の若い人はアメリカ人の7割しか給料をもらっていません。
このように日本の若者の給与は、他の先進国に比べて極端に低い水準に抑え込まれています。なぜそのようなことになってしまっているのか。その主な理由は、最も高所得の世代と若者層との給与の差が他国よりも大きいことにあります。
この年齢別の年収格差、つまり若者層にお金が十分に分配されていないことが、日本の経済停滞の一因となっています。
最低賃金が1000円を超えただけで安堵してはいけない
政府は賃上げにそれなりに熱心に取り組んでいます。今年度の最低賃金は事前報道をわずかに上回る、平均1004円への引き上げで決着しました。前年度からの引き上げ幅は4.5%で、1979年以降で7番目に大きく、1992年以来の高水準です。
日本では、最低賃金が都道府県ごとに決められるので、当然ながら大都市部と地方では差が生じます。
最も高かったのは東京都の1113円で、神奈川県1112円、大阪府1064円と続いています。1000円を超えている都府県は3つから8つに増えて、800円台の県は28県から12県に減りました。
最も低かったのは岩手県の893円ですが、佐賀県は最高の5.5%も引き上げています。実は平均より高い引き上げ幅だった県は28県にものぼります。
この結果、最高と最低の差は220円になり、前年の219円から1円広がりましたが、最高額に対する最低額の比率は80.2%となり、前年の79.6%より改善しました。今後は間違いなく地方と東京などの大都市圏との、地域間格差の縮小は進みます。
このことは喜ばしいことではありますが、日本にはまだまだ手つかずになっている賃金に関する問題が山積しています。
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