月7冊の読書ができる人が圧倒的に突き抜ける訳 日本人の平均は月1冊、半数近くは本を読まない

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3 ✎ 4
拡大
縮小

日本人の年間の読書量は12.3冊といいます。1カ月に、たったの1冊です。さらに、驚愕のデータがあります。

文化庁の「国語に関する世論調査」(2018年度)での「1カ月に大体何冊くらい本を読んでいるか」(雑誌や漫画をのぞく)という質問に対して、本を1冊も「読まない」と答えた人が、全体の47.3%にものぼっています。驚くことに、日本人の半数近くが本を読む習慣がないのです。

「1、2冊」と答えた人が37.6%。「3、4冊」が8.6%。「5、6冊」が3.2%。「7冊以上」が3.2%です。

つまり、月に7冊読むだけで、あなたは読書量において日本人の上位3%に入ることができるのです。

読書でライバルに圧倒的な差をつける

月に7冊といえばとても多いように思えますが、4日に1冊のペースで読めばいいだけです。総務省統計局の調査(2016)によると、通勤時間の全国平均は79分(往復)といいますから、4日間の通勤時間は合計で約5時間。その時間を読書に充てれば、本を読むのが遅い人でも、通勤時間だけで4日に1冊くらいは読めるでしょう。

『読書脳』(サンマーク出版)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

良質のインプットが、良質のアウトプットを呼び、自己成長を加速していく。あなたが会社のライバルを抜き去りたいのであれば、とりあえずインプットの量と質で勝たなくてはなりません。

その目安としては、月7冊。もしあなたのライバルが、月3冊しか読んでいないとすれば、月4冊、年間で50冊の差はつきますから、あなたはインプット量において、そしておそらくは「自己成長」の速度においても、ライバルに圧倒的な差をつけられるはずです。「インプット量」で勝ち、「アウトプット量」で勝ち、自己成長のスピードで勝てば、あなたはライバルに圧倒的に差をつけることができるのです。その第一歩が、「インプット量」を増やすこと。

そのために一番簡単なのは、読書量を増やすことです。

また、日本人で月10冊読む人は、約2%という数字も出ています。つまり月10冊の読書をすれば、日本人の上位2%に入れるということになります。

樺沢 紫苑 精神科医、作家

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

かばさわ しおん / Shion Kabasawa

1965年、札幌生まれ。1991年、札幌医科大学医学部卒。2004年からシカゴの イリノイ大学に3年間留学。帰国後、樺沢心理学研究所を設立。SNS、メールマガジン、YouTubeなどで累計40万人以上に、精神医学や心理学、脳科学の知識・情報をわかりやすく伝え、「日本一、情報発信する医師」として活動している。『学びを結果に変える アウトプット大全』(サンクチュアリ出版)、『読んだら忘れない読書術』(サンマーク出版)、『脳のパフォーマンスを最大まで引き出す 神・時間術』(大和書房)など著書多数。

 

この著者の記事一覧はこちら
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT