スズキ会長「私が辞めるわけにもいかない」 85歳の鈴木修会長が後継問題に言及
注目された前2015年3月期の決算は、3期連続の増収で、2009年3月期以来の売上高3兆円に到達したものの、6期ぶりの減益決算となった。
四輪車の販売台数は前々期比5.8%増となる286.7万台。国内は「ハスラー」が牽引し、3.8%増の75.6万台だった。海外でも主力のインドが同11.1%増の117.1万台と大きく伸び、タイやインドネシアの不振をカバーした。
一方、営業利益は、同4.4%減の1794億円にとどまった。ダイハツとの熾烈な販売競争による営業費用増や、約200万台に及ぶリコール関連費用などで、国内事業の営業利益が438億円も減少。インドを中心に海外の利益は増えたが補えなかった。
「常に増収増益は考えられない」
「商売ですから、売上高を増やすことと、利益を増やすことの二兎を追う。そのバランスをどうするかでございます。リーマンショック前に、3兆5000億円(の売上高)をやった時は、1年に3000億円、4000億円伸びた。これは急成長し過ぎ、と思っていたところに、リーマンショックで反動減が来た。竹の節と同じで、1000億円くらいで、次に伸ばしていくことが大事。増収減益になりましたけど、常に増収増益ということは考えられませんし、そうはいっても減収増益は考えにくい。バランスよくいくことが重要だ」。
近年では「シェアでメシは食えない」(鈴木会長)と、シェアより収益を重視する姿勢を示していたが、14年暦年(2014年1月~12月)では、8年ぶりに軽自動車でシェアトップの座を、ダイハツ工業から奪回した。
「ここ8年くらい、トップ争いから脱落しておった。万年2位ではいけない。1位を忘れてしまったのではと思っていた。その中でハスラーが大変な人気をいただいたこともございまして、8月ころからトップとりにいこうじゃないか、と」。
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