⑦ 他人のために気持ちよく使えるお金
納得して使うなら、他人のために使うお金は気分がいい。使ったお金が巡り巡って自分に返ってくるかどうかはケースによるだろうが、それ自体として気分がよければ、十分に役に立っていると考えていいのではないか。
寄付なのか、後輩におごるのか、形は人それぞれだろう。気持ちよくおごらせてくれる後輩がいたら、感謝するといい。後輩でなく先輩でも結構なことだ。
支出の可否を自分に問う質問をしてみる
有効にお金を使うことができる機会をあれこれ考えてみた。早速、お金を使いたいと思う読者がいたなら、幸いだ。
さて、「お金には使いどきがある」「有効なときに使ってこそお金は生きる」と一般的な原則を頭に入れたとしても、自分に取って大きな支出の機会があったときに、その可否を決める手がかりがほしい。
先の7つの場合を少し分析的に考えると、「今、お金を使ったほうがいい」という理由には、「投資として有効である場合」と「タイミングを逃すことができない経験の消費である場合」の2つがあるように思われる。
そこで、大きな支出をするべきか否かに悩んだときに自問すべき質問を作ってみた。
【支出の可否のチェック法】
まず、「その支出は、①投資なのか、②経験消費なのか、③気晴らしのための支出なのか」と自問する。
次に、①なら「いくら使って、何ができるようになって、いくら儲かるのか? 例えば、5年後に払った2倍以上儲かっていると思えるか」を問う。②なら「まったく同等に魅力的なことが5年後に半額でできるとして、それでも今支出するか」を問う。③なら「金額を自分の労働時間に換算して、それでも支出するか」と問うことにする。いずれかの答えがイエスなら、今、そのお金は使っていいとする。
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