不公平な生前贈与や親の介護をしたかどうかなどで「争族」になるケースが多い。

(写真:PIXTA)
2024年から相続や登記・空き家のルールが激変。1月からは「生前贈与制度」が変更、4月には「相続登記の申請義務化」が始まる。そしてマンション相続税評価額の新算定ルールも導入予定だ。『週刊東洋経済』の8月7日(月)発売号(8月12・19合併号)では、「相続・登記・空き家 2024年問題」を特集。そうした相続関連の2024年問題とその対応策を解説していく。
親の生前は仲のよかった家族でも、死後に「遺産相続トラブル」が起きるケースは多い。典型的なトラブルの3例を基に相続の対策を確認したい。
典型例①内緒で不公平な生前贈与
親が他の子どもに内緒でしていた生前贈与が死後に発覚、不公平さからトラブルになるケースは結構多い。典型例①ではA子がもらった新居の頭金2000万円は特別受益(遺産の前渡し分)扱いとなり、遺産に加算する「持ち戻し」が行われた。特別受益をめぐるトラブルを防ぐためにも基礎知識をしっかり押さえておく必要がある。
特別受益の対象となる生前贈与は
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